研究Vision

高い専門性と広い視野をもつ研究者が分野をこえて協働し、個人の興味関心に根ざした自由な発想のもと、情熱をもって真摯に真理を探究します。伝統的な学問分野の研究を推進するとともに独創性のある研究分野を開拓します。

研究Visionにこめた思い

 筑波大学は、人文社会、理工、情報、生命、医学だけでなく、人間、図書館情報、体育、芸術にもわたる幅広い学問分野をもつ、他に類をみない総合研究大学です。この強みを活かし、既存の学問領域の壁を超え自由な発想のもと、イノベーションの源泉ともいえる、学問領域の掛け合わせによる融合を推進してきました。そのもとで、研究の質の向上に加え、中長期的に腰を据えて基礎研究に注力できる研究環境や、新しい研究組織が次々に生まれるような深い専門性をもつ研究者が交流できる環境の整備を充実させる必要があると考えています。研究成果の社会への実装の加速も不可欠であり、筑波研究学園都市を大規模な挑戦的社会実験の場(チャレンジフィールド)として活用しさまざまな実験・社会実装を展開する、新たな研究学園都市モデルを構築したいと考えています。

重点戦略−7

知的好奇心をくすぐる原理探求研究の推進

宇宙から生命、文化に至る原理の探究をはじめ、自然科学から人文社会、体育、芸術に至る真理や学知を追求します。筑波大学の研究成果が、教科書を書き換えていき、さらなる知的好奇心の源泉となるような研究を推進します。

アクションプラン−7.1

人の根源や人と人の関係性の理解に迫る研究の推進

感性、知能、認知、あるいは睡眠、加齢、孤独といった人や文化の基盤となる研究、その背景にある自然の成り立ちや自然と人の関係にかかわる研究を、既存の学問分野の枠を越えて推進します。

アクションプラン−7.2

未来を創るテクノロジーの基盤研究の加速化

移動といった物理的な制約から解放されるデジタル社会の根源的な課題である、現実と仮想の境界を対象とした脳科学にかかわる研究や、デジタル社会における未来の教育などの先端研究に世界に先駆けて取り組みます。

アクションプラン−7.3

中長期的な視野に立った研究を支援する研究環境の推進

短期的な結果を追い求めるばかりでなく、質の高い、腰を据えた中長期にわたる基礎研究が実現できる研究環境の構築を推進し、国際的にも存在感のある研究拠点の形成を促します。

重点戦略−8

学際的研究の推進による学術分野の創生

筑波大学の特徴である、学問分野を越えた研究者の集団による学際的研究を基盤に、新たな学術分野の創生を目指します。

アクションプラン−8.1

知の交差点の形成と拡充

さまざまな研究分野の研究者が集い、真の意味での交流がはかれる場「知の交差点」[1]をあらたに設置し、イノベーションの創出を加速させます。

アクションプラン−8.2

新しい学術分野の創出を促す研究環境の構築

学問分野の垣根を越えた共創が不可欠なスマートシティ研究、デジタル変革研究や宇宙開発研究、体育、情報、工学の掛け合わせによる障碍を超えた新しいスポーツの創出研究など、複数の学問分野の掛け合わせを通して新たな学際分野を創出します。

アクションプラン−8.3

新たな研究学園都市モデルの構築

筑波研究学園都市との融合を深化させ、SDGs、ESGやカーボンニュートラルなどの世界規模課題の解決を加速させます。TSUKUBAそのものをチャレンジフィールドとして活用する、新たな研究学園都市モデルの構築を目指します。

重点戦略−9

若い才能を開花させる知の創造環境基盤の整備・充実

意欲と熱意のある若手の研究者が自由に研究でき、成長を自ら実感できる研究環境の整備と充実をはかります。

アクションプラン−9.1

若手研究者を取り込む研究フィールドの整備・拡充

ダイバーシティに富んだ意欲と熱意のある若手の研究者が集い、自由に研究できる環境の整備など、若い才能が開花する研究環境の整備を推進します。

アクションプラン−9.2

海外武者修行などの若手研究者育成プログラムの拡充

本学独自の海外研究教育ユニット招致や国際テニュアトラック制度などを充実させ、国際的に評価の高い研究機関での他流試合や海外武者修行の支援、研究資金獲得の支援など、若手研究者育成プログラムの拡充と挑戦心の底上げを通して研究の質の向上をはかります。


[1] 多様なステークホルダーが集うことのできる施設

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